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2009年10月05日

Q27 不動産金融商品で元本が0円になる理由

Q27 数年前、証券会社の営業マンに勧められて賃貸マンションに投資する金融商品を100万円購入しました。最近、満期をむかえたのですが、大きく元本割れしてしまいたったの5万円になりました。株と違って不動産という確かなものに投資していたはずなのに、なぜこんなに元本が減ってしまったのでしょうか?
A27
  レバレッジ効果ですね。不動産ファンドがよく使う手法ですが、例えば、投資家から2億円集め、さらに銀行から2億円借りて、4億円の物件を購入したとします。月々の賃料は、利息の支払い、ファンド運営費用、配当などにまわしたとします。3年後に物件を売却するときに2億円でしか売れませんでした。この場合、売却代金の2億円は、全て借入金の返済にもっていかれてしまうので、投資家には1円も入りません。おそらくこれと似たようなことになってしまったのでしょう。
 倒産してしまったレイコフが組成した住居用不動産投資ファンドであるレジデンシャルONEでは、レバレッジを効かせたハイリスク商品であるにもかかわらずその説明をしなかったとして、被害対策弁護団が結成され損害を回復するため、訴訟にもなっているようですね。
 金融商品についての投資者保護の法律である金融商品取引法投資サービス法)では、銀行、証券会社、商品先物取引会社、保険会社など金融商品を販売する会社に対し、元本割れリスクのある商品を販売する場合の説明義務など様々な義務が課せられています。



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Posted by 沖縄の弁護士 at 16:00 │金融商品